木づかいビジネス協議会

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2012年 06月 15日

第2回木づかいビジネスセミナー 開催レポート

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第二回目のセミナーは、木がふんだんに使われた会場で、
ゆったりと話をお聞きいただきました。

第二回 木づかいビジネスセミナー
開催日:2012.06.04(月)19:00~20:00
講 師:服部 進 氏(木づかいビジネス協議会 理事/ハートツリー株式会社 代表取締役)
興津 世禄 氏(株式会社クレコ・ラボ 代表取締役)
参加者:30名

講演内容:【デザインコンペの有効性とその課題】


■デザインコンペは難しい!

セミナー第2回は、講師二人のトーク形式で、過去に講師が手がけたふたつのコンペを題材に進められました。

まず始めに、『吉野材を使った「暮らしの道具」デザインコンペ』。
このコンペは奈良の吉野材を使用した「暮らしの道具」に関わるものを幅広く募集するもので、受賞作の商品化と吉野材の認知度をあげることを目的としていました。最優秀賞の賞金は100万円と高額で、応募総数は全国から219点、受賞作品はマスメディアにも取り上げられた、大規模なコンペでした。


■見えてきた課題

ユニークなデザインが多数寄せられ、一次、二次審査に残った15作品は実際に吉野材を使用しての試作も行われた『吉野材を使った「暮らしの道具」デザインコンペ』。
ところが、商品化できた案はひとつもありませんでした。
ここで様々な課題がみえてきました。

●ジャンルを絞る
まず、ひとくちに「暮らしの道具」といっても、応募作品は、箸置きのような小さなものから、机やベッドなどを組み合わせた大仕掛けなものまで様々。関係者の方々はこれらを同じ土俵で選考してよいのか、悩んだそうです。

●コスト
最終審査や商品化に向けた試作において、吉野材の加工には大変なコストがかかりました。

●応募者とのコミュニケーション
どのような作品が望ましいのか、吉野材の魅力や性質はどのようなものかといったことを伝えるのが難しく、デザイナーの構想通りの案を実現するにあたり、技術やコスト面から様々な問題が発生しました。


■目的をハッキリさせること!

上記の事例課題を活かし、商品化という目的がある以上、ジャンルを絞ること、技術・コスト面で実現可能なアイデアを募集することを重視し開催されたのが『企業のノベルティグッズ募集』です。

●アイデアを買う
吉野材のコンペではデザイナーの納得するプロダクト実現にこだわりましたが、こちらのコンペでは応募者からアイデアを買い、商品化にあたっては多少のデザイン変更は認めてもらう、メーカーにゆだねる方式を採用。

ノベルティグッズという小ぶりな作品募集であったこと、製造をメーカーに委託する方式を取ったことから、グッズ販売に結びつけることができました。

■ふたつのコンペの比較
                  吉野材コンペ   ノベルティグッズコンペ
規模、知名度              ○         ×
メディアとのつながり         ○         ×
有名デザイナーの参加        ○         ×
コスト                  ×         ○
商品化可能な作品募集       ×         ○
取り組みやすさ            ×         ○

■伝えること

ふたつのコンペを通し、見えてきたこと。
それは目的は何なのかをきちんと設定し告知することが最も大切ということです。

商品化が目的であれば、審査基準を流通可能なデザイン案とすること。
また、木材とは画一化された工業製品とは違い、その特性を知らなければ扱いの難しい素材。
その材の魅力(ほかの材にはない特長:たとえば香りや木目)、
その材だからこそ活きるデザインとは何かを伝えたうえでテーマ設定をし、
作品募集をすることが大切です。

以上、第2回セミナー内容でした。
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by kizbiz | 2012-06-15 18:55 | 活動報告


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